【アプリ削除問題】 人気ゲームフォートナイトがAppleを訴訟
世界的人気ゲーム「フォートナイト(FORTNITE)」が2020年8月13日に、App StoreとGoogle Play Storeの両方のアプリストアから削除されたことが話題になっています。
フォートナイトとは、世界の登録プレーヤー数が3億5000万を突破したバトルロイヤルゲームであり、2017年にアメリカに本社を置く「Epic Games(以下、Epic)」がサービスを開始しました。
若年層のユーザーをはじめ日本国内での人気はもちろんですが、それ以上にアメリカやヨーロッパ諸国では社会現象レベルに人気が高く、プロサッカーやメジャーリーグ、バスケットボールのNBA選手が試合中にフォートナイトのダンスを披露することが流行しています。
このように、世界的に人気なゲームであるフォートナイトですが、一体なぜAppleおよびGoogleのどちらのアプリストアからも削除されてしまったのでしょうか。その理由として、Epic社が同日に発表したフォートナイトの新機能「MEGA DROP(日本では「メガプライスダウン」)」が大きく影響しています。
この新機能は、ゲーム内で使用できる課金アイテムを、アプリストアを介さずに購入できるというもので、最大20%の値引きがユーザーに適応されます。本来、アプリストア内の課金については、AppleやGoogleは自社ストアにアプリを掲載する代わりに、アプリ運営社から30%の手数料を徴収しています。
そのため、アプリを介さずに課金できるサービスは各アプリストアのガイドラインに違反していることになり、今回の騒動にまで至りました。
しかしEpic社は、アプリリリース当社からこの制度を強く批判しており、AppleおよびGoogleを独禁法違反として提訴したと報道されました。
現在、フォートナイトアプリのダウンロードについては、Google Play Store以外でもダウンロードが可能なAndroid版のみ、Epic社のサイトからダウンロードが可能です。その一方で、iPhoneユーザーは新たにフォートナイトアプリをダウンロードすることは不可能となっています。
またEpic社は、Appleへの皮肉を込めた動画を公開する等、特にAppleとの対決姿勢を強めています。さらにEpicはユーザーに対して、「手数料徴収はユーザーにとって不利益である」と主張し、「SNS上で『#FreeFortnite』のタグをつけ、App Storeとの戦いに参加しよう!」と呼び掛けています。
今回法的措置が取られたことで、今後ますます、アプリ掲載における手数料を巡る騒動が拡大していく可能性が考えられます。