開発前助言

アプリを開発する前に検討するべきこと6選

近年、大手企業以外でもアプリ開発を行なっている会社が増えています。
本記事では、最初にスマホの利用実態を、総務省が実施した「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」をもとに述べます。その調査から読み取れるスマホ利用の実態を述べた後、それを踏まえて、アプリ開発を行う際に前もって検討しておくべきことについてご説明します。

総務省が実施した「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、20~30代のスマホの利用率は9割を超え、全世代でも7割を超えています。年代別に見ると、30代の利用率が9割を超え、50代の利用率が10ポイント以上伸びて6割を超えました。また、1日あたりのモバイル利用時間は、10~20代は100分を超え、全世代でも60分を超えています。このように、近年スマホを利用する人が急激に増え、利用時間も1日1時間以上に昇っています。では、スマホ利用者のアプリ利用率を高めるために、どのようなアプリを開発すれば良いでしょうか。次の章では、アプリを開発する際に前もって検討するべきことを述べます。

現在IT分野に関してユーザーは企業より2・3年進んでいると言われています。

アプリを開発する際に検討するべきことは、次の5つです。

コンテンツ・機能を明確に

1つ目は「提供するコンテンツ・機能を明確にすること」です。
これは利用者が、そのアプリをダウンロードして継続的に利用したいと思うかに関わる、最も大切な要素です。
利用者から継続的な支持を得て、コミュニケーションアプローチできる基盤を創ることが重要なポイントです。

ターゲットユーザーを理解する

2つ目は「ターゲットユーザーのことを理解すること」です。
このようなアプリが求められてるのではないか?と思い込みでサービスを開発しても、実際にはユーザーニーズにマッチしていないことが多々あります。
開発したアプリが誰にも利用されないということにならないために、あらかじめビジネスのターゲットを明確に定義しておくことがとても大切です。
ターゲットユーザーについて考える際には、ユーザーの属性情報、ユーザーが今置かれている状況や今困っていること、具体的なニーズ、ユーザーの類似アプリやサービスに対する印象、ユーザーのネット利用状況などを意識すると良いでしょう。
これらを意識することで、ユーザーがどのような人なのか、今どのようなニーズがあるのか、どのようなタイミングで自社のアプリやサービスを使用してもらうのかなどの、ユーザーの背景や利用シーンを具体的にイメージできるようになります。

なぜアプリなのか

3つ目は「アプリでなければいけない理由を考えること」です。
アプリならではのメリットは、プッシュ通知機能やカメラ、アルバム、電話帳、位置センサーなど、スマホ端末の機能を活用できるようになることです。
このように、アプリでなければ実現できない機能を取り入れることが重要です。またアプリには、スマホやタブレットにダウンロードして使用する「ネイティブアプリ」と、Webブラウザ上で使用する「Webアプリ」の2種類があります。
ネイティブアプリは、iPhoneであればiOS、Android端末であればJAVAなどの複数の開発言語で作られています。

端末の種類や開発言語によって開発の難易度が大きく変わるので、開発を始める前にどのタイプのアプリを開発するのかを詳しく決める必要があります。
また特徴として、デバイス(端末)ごとの開発が必要であること、iOSとAndroidの両方に対応する必要がある場合は、より開発の難易度が上がることなどが挙げられます。
その分、ネイティブアプリは動作が速いことや、iOS・Androidアプリのマーケット導線が使えるというメリットがあります。

一方で、WebアプリはWebブラウザ上で動作するため、OSごとに開発をしなくてもいいというメリットがあります。
つまり、比較的開発の工数が少なくて済むのが特徴です。しかし、デバイスの機能と連携しづらいというデメリットがあります。
また、ネイティブアプリとWebアプリの特性を組み合わせて開発する「ハイブリッドアプリ」というタイプもあります。どのような機能を取り入れるか、掛けられるコストはどれくらいか、開発期間、アプリの通信環境(データ取得・動作速度)をどこまで重視するか、アプリストア経由など配布方法はどうするか、コンテンツを都度ダウンロード(通信)させる必要がどこまであるのか、などを総合的に考慮した上で、最適な形態を選択するのが良いでしょう。

どこまで対応範囲にするか

4つ目は「どのプラットフォームやデバイスに対応するか」です。
iPhoneやiPadなどのiOS端末に対応させるのか、Android端末に対応させるのか、両方に対応させるのかなど、アプリ開発の際には、対応するプラットフォーム(OS)を決める必要があります。
どちらのプラットフォームにも対応したいが、コストや期間的に一方のみの対応にせざるを得ない場合には、ターゲットユーザーのスマホやタブレット、デスクトップの利用状況を分析して決めるのが良いでしょう。また、App StoreやGoogle playの特徴を考慮した上で決めるのも有効でしょう。具体的には、App Storeはアプリ開発後、登録するのに審査があります。

また登録する際に、開発者ライセンスが必要であり年間$100必要です。
このように、登録までに設定しないといけないことが多く、時間と手間がかかります。
一方でGoogle Playはアプリ開発後、登録する際の審査は不要です。また登録に必要な経費は、アカウント登録時の$25のみです。
審査がないためスムーズに登録が行えます。つまり、Apple Storeの方が、審査が厳しく手間や金額が掛かるので開発は大変ですが、ユーザーにとっては厳密な審査を合格して配布されているApple Storeのアプリは、Google playのものに比べて安心してダウンロードできるとも言えます。実際、両者がほぼ同数のアプリを公開している中で、App Storeのダウンロード率がGoogle Playの2倍以上であるというデータがあります。

上記で述べたことに加えて、対応機種についても思案する必要があります。例えばiPhoneの場合、iPhone 6s以前の古い機種にも対応させるのかなど、機種のモデルも重要な要素になります。一般的に、アプリを対応させるプラットフォーム(OS)やデバイスは、多岐に渡るほど開発に工数がかかります。開発費用の増加や開発期間の延長にも繋がるため、予算に応じて検討してみてください。場合によっては、段階的なリリースも視野に入れて計画を立ててみてください。

一時的か長期の運用か

5つ目は「どのくらいの期間使われるアプリにしたいか」です。
アプリ開発会社のCertatimの分析によると、一般ユーザーは非常に飽きやすい傾向があります。
世の中に出回っているアプリの75%は非アクティブで、二度とダウンロードされないそうです。つまり、常にトップのポジションをキープしなければ、一般ユーザーからアプリの存在を忘れられてしまうのです。そうならないために、工夫した仕掛けや仕組み、定期的なアップデートを、企画段階から計画に盛り込んでおく必要があります。

このように、ユーザーから必要とされるアプリを提供するには、開発する際に前もって検討するべきことがたくさんあります。これらについて計画をしっかりと立て、ユーザーのニーズに応えるアプリ開発に努めてください。

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