開発前助言

アプリは本当に必要なのか【第1話】

アプリ導入を検討してどれぐらいの月日が経過しましたか。企業の担当者、経営者の皆さん、「うちもアプリ導入しなくては」、と思いながらもなかなか決め手を欠き後回しにしているのではないでしょうか。本当にアプリを導入するべきなのか、結果から言いますと企業の状況によりケースバイケースです。ですから今回は企業の立場を一度横に置いてOFFの自分に戻って消費者の自分を思い出しながらこの記事を読んでみてから、じっくり検討してみてください。

アプリに期待すること

企業がアプリを使うメリットはいくつかあげられますが、多くの企業が期待するものは、以下のことです。

1、スマホのホーム画面からダイレクトにアクセスできる。

確かに簡単にアクセスできますが、自分のスマホのホーム画面を眺めてみてください。頻度の高いアプリ以外は2,3ページ目に追いやられていませんか。ホーム画面の陣取り合戦は日々激化しています。乗り遅れたあなたのアプリは最後のページ行きかもしれません。しかし、諦めるにはまだ早いです。アプリにはプッシュ通知という最大の武器があります。ユーザーのスマホにダイレクトに通知してくれます。プッシュ通知の内容が最適でタイミングがよければ、購買意欲の喚起などコンバージョンを獲得することが可能です。事実、メルマガの開封率が1%に対しプッシュ通知は90%以上が最終的には確認するというデータが出ています。メールの開封はビジネスシーン以外ではほぼ皆無と言っていいでしょう。

2、一度ダウンロードすると手間が少ない

購買意欲や知的好奇心というものは、何かの拍子で突如現れます。その時、検索をかけることもあると思いますがお店や商品の「名前が思い出せない」「キーワードでは類似が多すぎる」「お目当てのページに辿り着けない」などの経験をしたことはありませんか。そんな時にアプリがあると便利です。それは、ワンタッチで辿り着くことが可能だからです。特に女性は、美容サロンに比較的頻繁に通います。来店当日、電車の遅延などで遅れる時に電話するのも一苦労ではありませんか?なぜならホットペッパービューティーはWeb予約を推奨しているので電話は奥深くに隠されているからです。そんな時アプリがあれば、ワンタッチで電話やチャットすることが可能になります。そんな些細な体験から顧客はファンになりロイヤルカスタマーになるのです。

3、表示速度や操作性が優秀

確かにアプリは、表示スピードが速くサクサクとした操作性を体験できますが、それはネイティブアプリに限ります。多くのアプリはウェブビューを使っているため、多くの人がイメージしているアプリではなくアプリとWebのハイブリッドなのです。ネイティブアプリは開発費用が高いため、新規のアプリサービスか大企業の公式アプリ以外では現実的ではありません。ですから表示スピードもさほど変わらない場合がほとんどです。さらに国土の狭い日本では、よほどの環境ではない限り快適な通信速度で操作が可能ですし、どのキャリアもこぞってギガをバラまいているので、致命的な遅延はユーザーのプランなどの影響だと思われます。つまりWebもアプリもさほど変わらない表示速度です。Webとの違いを持たすならば、シンプルで必要最低限の機能に絞ったアプリをつくることです。レスポンシブ対応とはいえ、やはりWebサイトなどは文字やボタンが多く見づらいことが多々あります。アプリは機能を限定してシンプルに表示させると、アプリとして独自性があり価値が高まるのではないでしょうか。

まとめ

すべてのアプリに共通するメリットは、スマホからのエントリーポイントでアクセスがワンステップでできる点です。アイコンをタップするだけで瞬時にアクセスできる手軽さは、私達がついついスマホを触ってしまう理由ではないでしょうか。

朝起きた時(目覚ましの人も多い)、通勤時間、仕事の合間、友人・恋人・家族との時間、1人の時間、寝る間際、すべての時間にスマホを持ち込んでいる方がほとんどだと思います。そんなスマホのホーム画面に自社のアプリが無い…これは、とてつもないハンディキャップではないでしょうか。検索順位を上位にするにも手間と時間とお金がかかります。手間、時間、お金があるならアプリ導入してみてはいかがでしょうか。
SNSの1イイねの獲得も重要ですが、自社のロイヤルカスタマーを毎回SNS・LINE・検索ページから訪問させるより自社アプリから訪問していただく方が、ユーザー体験としては素晴らしいのではないでしょうか。

毎日使うアプリになる必要はなく、お客様が必要とした時にお客様のスマホのホーム画面にいることが大切な気がします。

次回 アプリは本当に必要なのか第2話は「アプリの良いところ・悪いところ」

AppCooking

アプリ専門制作会社。 AppCookingの使命は、企業の課題をAPP-DXで解決することです。